マーケティング分野で使われることの多いペルソナとは、提供する商品・サービスの対象者であるユーザーのイメージ像のことです。性別や年齢、人格・職種や趣味嗜好といった属性を作り上げることをペルソナ設計と言います。休日の過ごし方や生活サイクル・行動パターンなどより具体的な人物像を設定、すなわちペルソナ設計することにより自社の商品・サービスに反映しやすくなります。不特定多数に40点の商品ではなく、特定の層に満足度80点の商品を届けやすくなるのがペルソナ設計の効果・メリットと言えるでしょう。
ペルソナ設計を実施する目的として挙げられるのが、顧客の目線に立ったマーケティングを行うことです。たとえば女性向けの化粧品を作るとして、20代と40代では求められるものが大きく違います。さらに絞り込んで30代の女性に固定したとしても、保湿を重視するものを作るのかアンチエイジングを目的としたものを作るのかでまた変わってくるでしょう。化粧品の場合はある程度絞り込めますが、ゲームソフトや雑誌などになればもっと突き詰めた設定が必要となってきます。
裏を返せばより具体的に想定することでペルソナに好まれるもの、求められているものを追究できてその結果顧客の目線に立てるという訳です。一方で、そのユーザー層のニーズに合わない商品・サービスの開発も未然に防げます。商品を開発していると、注意していなければユーザーが欲しいものからかけ離れて企業が売りたいものを作ってしまう可能性があります。ターゲット層を細かく設定し、その行動や思考を予想することで開発者の独りよがりを防げるという訳です。