ペルソナ設計は近年多くの企業で商品開発を行う際に用いられている手法であり、従来のターゲットユーザ層をさらに絞り込んで具体化したものとなっています。従来のターゲットユーザは年代や性別、及び趣味嗜好など様々な観点から絞り込んだものであり、商品開発を行う際の具体的なユーザ像を明確にするものと言われてきましたが、それでもそのライフスタイルや趣味嗜好によって興味や関心が異なるため、この方法では必ずしも商品が受け入れられるものとはならないと言う問題がありました。ペルソナ設計ではライフスタイルや趣味嗜好などを含めて具体的な人格を設定することで、そのライフスタイルを明確にしこれに合った商品を開発すると言う仕組みになっています。ペルソナ設計で重要視されるポイントは、様々な生活習慣や趣味嗜好を浮き彫りにすることで、具体的な商品の使われ方をあらかじめ想定するものです。
これは様々なマーケティング手法の中では非常に具体的なイメージを生み出すために有効なものと言われることが多いのですが、具体化してしまうためにその想定が外れている場合には商品開発が誤った方向に進むと言うリスクがあります。ペルソナ設計で注意しなければならないのは、そのペルソナが一定の絶対数を持つものであることで、そのためには事前のターゲットユーザ層の存在が確実に定量的に把握されていることが大前提となっています。具体的な人格を設定すると言う観点から、想像で構築してしまうと言うことも少なくありません。しかしこれでは的外れな結果になることが多いので、この点に十分に注意が必要です。